浴室扉のクリーニング
浴室クリーニング屈指の難関、それが浴室扉の水垢落とし
浴室扉、特に下回りのほうには水垢がびっしりと固着していることがあります。 酸性洗剤で漬け置きし、水垢が柔らかくなった後、2ウェイブラシ・白または赤パット・そしてアクリル板をローテーションで使いながら落としていきます。 酸性洗剤がうまく効けば面白いように落ちていきますが、その土地の水質または汚れや洗剤とブレンドされて固まることで、酸性洗剤がうまく効かない場合もあります。 そんなときも水垢を傷つけつつ洗剤を浸透させることで少しづつ効くようになってきます。 道具をローテーションで使うのは、特に洗剤が効きづらい場合、水垢が剥がれ落ちていくごとに状況が変わり、ジャンケンのように効く道具が変わってくるからです。 一つの道具に固執していると、浴室扉はけっこうハマることが多いです。 アクリル板はホームセンターで買ってきた大きいサイズのものを使いやすい大きさに切って使用します。 アクリル板には製造工程から押し出し板・キャスト板と呼ばれるものに分かれるのですが、押し出し板は柔らかすぎて使えないのでキャスト板を使います。 金属ベラと違って強く押し当てても素材を傷つけづらく、樹脂製素材の中ではとても強度があるので状況によっては慎重に扱わねばならない金属ベラより早く水垢を削り落とすことが出来ます。 水垢は始めから金属ベラで落とすプロの業者も多いですが、傷をつけるリスクが高いので基本は傷つけリスクの少ない道具で落としていき、手詰まり感が出た時の最後の手段として洗剤が浸透するきっかけを作る目的で使用するのが良いと思います。
水垢落としにも使える「スキマの達人 ガラストップ用スクレーパー」
アクリル板を切るのが面倒な場合は、ダイソーのキッチンコーナーで売っている「スキマの達人 ガラストップ用スクレーパー」が代用品としてすごく使えます。 本来はキッチンコンロの焦げなどを落とすものらしいですが、五徳周りはある程度金属ベラでガシガシやっても容易には傷つかないので、このアイテムはむしろ素材を傷つけかねない場所の水垢落としなんかに威力を発揮します。 普通の樹脂製ヘラと違って真ん中が太く作られている為、しなりが起きず力をうまく先端に伝えることが出来るので、とてもうまく作られていると思います。 使っていくとすぐ先端が丸くなってきますが、100円なのでヘタってきたら新しいものと交換すればよいと思います。 その辺はおそうじ用のブラシやパットとかと同じですね。 実はプロが使うおそうじ道具として、100均のものを使用している人は多いです。 代用品として、ではなく「これこそがマスト」と唸るアイテムもけっこうあります。
洗剤が効きづらい「黒い水垢」
実感として、汚れやカビを取り込んで黒ずんだ状態で固まってしまった水垢は洗剤がとても効きづらく感じます。 酸性洗剤が効かない成分によりガードされてしまっている為に効きづらいのだと思います。 酸性洗剤を漬け置きしてブラシやヘラで落とそうにも、最初はビクともしないのでつい金属ベラで強引にガリガリやってしまいがちですが、ちょっとずつ水垢を落としつつ剥がれた部分に新たに洗剤を浸透させ、を繰り返すことで落としていくことが出来ます。 水垢を削り取っていくヘラ、細かい凹凸に点で入り込んでいくブラシ、弱ってきた表面を面で刺激していくパット、とちょうどジャンケンのように道具ごとに効かせるアプローチが変わってくるので、一つの道具で手詰まり感を感じてもすぐに道具を切り替えていくことで状況を打破することが出来たりします。 その3つで手詰まり感を感じた時、初めて金属ベラで水垢に洗剤が浸透するきっかけを与え、また同じように攻めていきます。 めんどくさいように感じるかもしれませんが、意外と金属ベラ一本でガリガリやるより早いし、何より素材を傷つけるリスクが少ないです。 汚れと混ざった洗剤は効きが弱ってしまう為、時々洗い流して新たに洗剤を塗り直すことも大事だと思います。
そうして作業をしていくと、こんな感じに綺麗になります。 扉の右下あたりの塗装がはがれていますが、長期間水垢が付いていたことによる塗装劣化なので、経年劣化によるもの以外は素材を傷つけることなく扉を綺麗にすることが出来ました。